熱田千華子作品集
時事通信社 世界週報 2002年4月2日号
第22回: 女性の健康
 
“Empowering Women Through Knowledge and Action.”
「知識を行動を通じて女性に力を与える」


日本にいた時は会社で毎年健康診断があった。アメリカで、特に私がいるインターネット業界で、そんな社員思いのことをやってくれる会社なんてない。それで、健康診断をせず、ずるずると5年たった。アメリカ人の友人デボラにそう言うと、目を丸くし、「あなた、何歳だと思ってんのよ!自分の健康管理は自分自身の責任でしょう」とものすごく怒られた。52歳のデボラは、2年前に乳ガンを早期発見し、完治させた。それだけに説得力がある。

それで、健康診断と子宮ガン検診のためのバップスメアテスト、乳ガン検診のマンモグラフィを近所のクリニックに申し込んだ。先日、その一部を受けに行った。中国系女性のドクターで容姿も年恰好も私と似ている。驚くほど気持ち良く健康上の話ができて嬉しかった。同時に、私がこの年になっていかに何も知らず、何も準備していないかに気づいた。恥ずかしい。

それで、女性の健康サイトをよくチェックするようになった。山ほどあるが、気に入ったのはウィメンズ・ヘルス・インターアクティブ。1996年にオープンした教育的サイトで、4つのステップを通じて女性一人ひとりの健康状態を引き上げるのが使命とある。そのステップとは、Assess your health knowledge. Learn what you need to know. Interact with others who share your concerns. Act upon what you’ve learned. 「あなたの健康知識を査定。あなたが知る必要があることを学ぶ。あなたの心配を他の人たちと分かち合う。学んだことを行動に移す」


*この続きは書籍『イースト・コースト インターネット暮らし』(新風舎)でお楽しみください。

(時事通信社 世界週報連載『熱田千華子のあめりかインターネット暮らし』より)