熱田千華子作品集
時事通信社 世界週報 2002年3月5日号
第20回: 受験
 
“Our online application service tells me that you may be almost done with your application.”
「我々のオンライン入試サービスの記録によると、あなたの出願手続きはあと一歩で終了します」


ニューヨークにあるコロンビア大学に、非常に評価が高いジャーナリズムスクールがある。憧れている私は、昨年受験した。補欠合格はしたものの結局落ちた。がっかりしている私に、推薦状を書いてくれた以前の上司、ローラが言う。「どの学校も、インターネットで出願できるようになってから、願書数が激増したんだって。そのせいよ、落ちたのは」。あまり慰めになっていない。

同スクールも出願のほとんどの手順を同大ウェブサイト上で済ませることができた。昨年は、願書のほかエッセー2本、履歴書などをパソコンからクリック1つで送った。別途郵送で推薦状を送ったりニューヨークに出向いて筆記テストを受けたりもしたが、便利なことは確かだ。

同スクールでは、不合格者の願書を1年間保存、次の年に再出願させてくれる。この1年間、反省も準備もしなかったのに再受験することにした。この再出願作業もオンラインで簡単にできる。

指定されたウェブサイトへ行く。副学長からの挨拶で迎えられる。I am delighted that you are considering the pursuit of the M.S. degree at the Graduate School of Journalism. We are pleased to offer you this electronic application from, which will enable you to send us all the material that we require to make an assessment of each applicant. Please be assured that whether you utilize this method, or another means of completing your application, all candidates will be evaluated in the same manner. 「本ジャーナリズムスクールで修士号取得を考慮なさっている皆様を歓迎します。必要な書類をすべてインターネットで送付できる出願方法を用意いたしました。この方法でも、またその他の方法を使っても、出願者は等しく審査されます」

ゴールドスタイン同スクール学長からの挨拶文もここで読むことができる。


*この続きは書籍『イースト・コースト インターネット暮らし』(新風舎)でお楽しみください。

(時事通信社 世界週報連載『熱田千華子のあめりかインターネット暮らし』より)