熱田千華子作品集
2006年11月6日
復活のマーサ
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マーサ・スチュワートを取り巻く状況は、熱田さんがこのエッセイを書いた2002年の後半以降、激変した。

2002年に株式売却をめぐるインサイダー取引疑惑が浮上。マーサは自分の会社の経営から退く羽目になり、2004年には偽証と捜査妨害の罪(本筋のインサイダー取引は立件できなかったらしい)で罰金刑と5カ月の禁固刑を言い渡された。マーサはあえてこれに控訴せず、「春の種まきまでに戻ってきたい」という台詞を残して服役した。

マーサのイメージ頼みだった会社の株はこの事件の影響で暴落し、業績も相当のダメージを受けた。しかし2005年春にマーサが出所して活動を再開した後、復活ぶりは目覚ましい。テレビ出演や本・雑誌の出版も再開し、富豪ドナルド・トランプの肝いりで人気実録番組「アプレンティス」のマーサ版スピンオフ番組までできた。もっともこの番組だけは視聴率が振るわなかったらしい。

マーサが服役中、刑務所の壁紙の貼り替えをしていたかどうかは不明だ。パロディサイトの「Ultimate Martha Stewart Collection」は個人が運営していたものらしく、もうつながらなくなっていた。

(S)